バイクにのる人
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不動 HI-MATIC F の調査
minolta HI-MATIC Fバラし専用のジャンク品として入手したminolta HI-MATIC F (銀)だが、練習も兼ねてレンズボードのシャッターコントロール関係のタンタルコンデンサを交換した。
しかし、組み上げた直後の挙動がおかしいことから放置…かと思っていたものの、日曜日は先日の快晴から一転して朝から雲が空を覆い、雨もパラつく予報ということでHI-MATIC Fを更に調べるべく軽くバラし始めた。
銀HI-MATIC Fはコンデンサ交換後も暗い部屋の中でシャッターが1秒も開かない事が現在の気になる点。
仕組み上はコンデンサに蓄えた電力でコイルを励磁させてシャッター幕(絞り)が閉じるのを遅らせるだけなので、コンデンサが新品の今は測光部分に原因があると睨む。

minolta HI-MATIC Fレンズボードを鏡胴から外すとEリング・ビスも外してコントロール基板だけにしてCdSと半固定抵抗のスペック調査を行う、CdSは20MΩを境にテスタが導通無しを検出し、半固定抵抗は10kΩが最大抵抗値だった。
受光部分に1W LEDライトを直接当てると80Ωまで抵抗値が下がるので光を検知する機能そのものは動作していると思える。
そのままレンズキャップ付け、抵抗値が20MΩに達する時間を計測したところ3分近くの時間を必要とした。
経年変化によって反動速度が更に遅くなっていないかだけが気になる点だ。
ここで土曜日に撮影して問題無しと判断した黒HI-MATIC Fを引っ張り出し、CdS配線だけを引っ張り出して(軍艦部を開けて距離計を外すとセンサー配線が見えるのでレンズボードを外さなくてもチェック可能)銀HI-MATIC Fと同じチェックを行う。

結果は黒HI-MATICのCdSは反応速度が遅く、100Ωの数値が出たところでレンズキャップを装着してテスタが導通無しと判断する20MΩまでの時間を計測したところ5分もの時間を必要とした。
ところが、2回目・3回目の計測では時間が短くなり1時間後には3分30秒まで短縮。
ここでおもむろに銀HI-MATIC側を計測すると2分30秒…どうやら光が当たっている時間が長ければ反応速度が上がるらしい…これって経年変化の症状なのだろうか?(新品のCdSを扱ったことがないので判断不能)
ちなみに明るい光源が出現すると抵抗値は瞬く間に少なくなり、5秒もあれば安定するので「暗→明」は素早く動き、「明→暗」は動きが遅いとなる。

この結果だけ見ると使えないカメラ…ということになってしまうが、常用範囲ではどうなのだろう?と計測してみた。
明るい条件は直射日光が照りつける野外ということになるが生憎と外は曇り、日中の太陽には遠く及ばないが机を照らす60w白熱球を最大輝度の光源として扱い、部屋のブラインドを閉じて机の天板の下、電灯の陰になる部分にレンズを向けた状態を最低輝度とした。(手持ち撮影では厳しい暗さ、スナップ撮影ではフラッシュ必須な条件です)
※本当はルクス計で比較しないと意味が無いことは重々承知の上での実験です、個人の趣味なので甘く考えてください。
結果は以下の通り。
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 銀 | 黒
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4.9k | 4.2k (明)
61k | 43k (暗)
------------

CdSのコンディションなどもあるが、かなりバラついた数値だといえる。
しかし、CdSの抵抗値としては100kΩも得られれば良いということで反応速度が遅くても可変幅が少ないことから実用域の範囲と思われる。
明るい条件から暗い条件に切り替えて数値が落ち着くまでの時間を計測したが、数値が完全に落ち着くまで約1分30秒、近似値になるまでは約30秒が最短時間だった。(30秒経過後は若干フラつく)
勝手な推測では暗いところから明るいところ(たとえばレンズキャップを外した直後とか、建物の中から屋外に出た場合など)では5秒も待てば露出は合っているが、逆のケース(屋外から建物に入った直後、または日向から日陰に移動した直後)では30秒1分は待たないと適正な露出が得られないということになる。

CdSの単体差についてはレンズボード上の半固定抵抗で吸収する設計と思われるが、スライダをボード内側(フィルム巻き上げノブ側)に廻しきった状態で最大抵抗値(10kΩ)になり、ボード外側(フィルム巻き取りノブ側)に廻しきると最低抵抗値(0Ω…のはずだが、銀HI-MATICでは46Ωという数値が出た)になる。
個人的な予想ではCdS抵抗値+半固定抵抗値の合計抵抗値がコンデンサへの蓄電量を決定するのだろうと思われる。
簡単な露出設定の調整を行うならCdS端子の片方(半固定抵抗に接続されていない側)を基板から外してテスタに接続し、もう片方は半固定抵抗を含んでテスタに接続すれば測定可能なはずだ。
但し、この方法でも測定数値をどこに設定するのか資料が無いのと、入力光源は測定機器で管理されたものが必要になるだろう。
メーカーでは調整に当たって光源量を段階的に変化させてチェックすると思われるので本当に正しい動作を望むならば資料・機器が揃っているプロに頼むべきだろう、私の場合は素人が調整を楽しむだけの「なんちゃって整備」の域を出ないので自己流、且つ、無茶な作業内容なのを承知で行っている。
しかも、この方法の場合はリファレンス機が必要になるし、そのリファレンス機が初期性能を満たしていないと意味が無いので現在では客観性に欠ける方法とも言える。(主観的基準が強く出るはず)

とは言え、上記のやり方で黒HI-MATIC Fの抵抗値を元に銀HI-MATIC Fを調整した結果、2台はほぼ同じシャッター速度で動作するようになった。
現在のネガフィルムの性能、ラボの現像・焼付け機械の性能を考えればスナップ撮影レベルでは十分に対応できるのではないだろうか?
ジャンク品としてレンズも汚れたまま放置されていたHI-MATIC Fを救出して自力でなんとか動くように出来ないかという場合のみに使える情報でしかないと思っている。
元がアナログ寄りな機械なので多少の調整ズレは吸収できるはずだ。

この2台のHI-MATIC Fを比べて気が付いたこともあるが、それは後日…

※この情報は個人的自己満足のために実験してみた結果です、この情報を元に作業されて何か損害が出ても一切フォローしないしできませんので実行される方は自己責任でお願いしますです。(自意識過剰かもしれんけど、一応書いておかないと面倒なことになるので…)
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