バイクにのる人
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真っ白な一日
「まっ白な新雪を 眺めては飽きもせず(略)今日も一日が 過ぎてゆく…」などと井上陽水的な言葉が脳裏を霞める一日になった4月27日(土)。
昨晩は雪が降りしきる中の就寝だったが、目が覚めたのは早朝の薄暗い明るさとタープの表面を何かがこする音。
シュラフから這い出てテントの外に見ると真っ白な世界が構築されていた朝6時、まだ連休初日だった。
昨晩から本格的な降雪となった結果、テントの上に貼ったタープも厚みを持った雪が積もり、滑り落ちた雪はテントの横でちょっとした山を構成している。
このタープは数年前に中古で手に入れて今回初めての使用となるが、大きめのキッチンタープはいつもの迷彩テント全体が収まるように設営しても焚き火台を置いて暖をとることが可能なスペースを取れる余裕がある。
昨日の設営ではタープの四隅に小ポールを設置して高さを稼ぐようにしていたが、夕方の降雪を見てシンプルなV字型に変更して雪が自らの重さでタープから滑り落ちるようにしておいたのが功を奏したようだ。

しかし、バイクは見事に雪まみれの状態。
横から見るとこんな感じになって何のバイクかわからないくらい雪が積もっていた。
今回はカウル内部への雨などが吹き込まない為に捨てるテントの生地を再利用した延長タープ(青色)でガードしておいたが、この延長タープはシングルツェルト(改造あり)でキャンプする時にイスカ製のウルトラライトタープをフライシート代わりに設置するが、雨の吹き込みなどに対処する為に延長用として使うつもりだった。
今回はバイクのカウル内部への雨・雪のガード用として効果を発揮した。(ハンドル周りのカバーにはサイズが大き過ぎたので専用のものを作成しておこう)

キャンプ場前の道路を見ようとバイクを止めている場所から歩き出すが、ライトトレッキングシューズが軽々と雪に埋もれてしまう深さだが「橇(かんじき)」を使うような状態からは程遠い。
ふくらはぎまでカバーするシューズ用レインカバーをスノースパッツ代わりにして歩を進めるが、表のゲートから入って右手に見える最初の水場の前は吹きだまりだったのか30cmほどの深さになっていた。(他の場所は20cm程度)
降ったばかりの新雪、それに根雪なしの状態なので地熱も手伝って短時間で溶けてしまうだろうから30cmあろうが心配はない。(祖母宅で経験した一晩で1m積もった昭和の頃の出来事と比べれば…)
唯一、困る事と言えば靴が完全防水ではないので少しだけ水が染みてくるかもしれない程度だ。

キャンプ場前の国道は昨日に撒かれた融雪剤のおかげで路面が見えていた。
しかし、シャーベット状になった雪とヌルヌルした融雪剤のミックスシャーベット状態、たまに通過する車もスローペースで平湯峠へ消えていく。
連休初日となる朝7時の国道158号線としては非常に交通量の少ない閑散とした光景、松本方面へ抜けた山向こうの中の湯はともかく、見上げれば視界に入る平湯峠のトンネル付近の状態は想像する必要もないだろう。
晴れていれば早朝から設営場所を確保する人が闊歩しているはずの平湯キャンプ場は雪に覆われ、歩く人影も見えない静かな朝を向かえる形になった。
しかし、管理棟まで行くと数台の車がアイドリングしたまま待機しており、バンガローかテント設営かわからないが早朝に到着した人がいたらしい。
その目の前を管理棟前の駐車場の除雪を行う為に大きなブルドーザーが忙しく動いていた。
早朝からキャンプ場の中の人が対応しているようだが、気象情報で雨雲の予想を見ると平湯近辺だけ午後2時頃まで雲が残るようで天候が回復するのは遅いようだ。
食料は1日を過ごすのに十分な量が手元にあるし、キャンプ場の管理棟が開けばカップラーメン程度は調達可能。
足を雪に埋もれさせながら歩けば温泉街で風呂も食事も調達できる。
いまだ気温は0℃、昨晩の残りの炭で暖をとり、SVEAでお湯を沸かして朝食代わりにマルタイラーメンを食べて一服。
幸いにもSVEAはバイクのガソリンタンクから赤ガスを抜いて燃料としているので残量を気にする必要はない。
炭は管理棟で補充可能なことから暖をとることに全く問題はない。

残る作業は「待つだけ」。
携帯でネットを見るのにも飽きたのでスキットルを雪で冷やし雪見酒を愉しむ。
The Blend of Nikka の冷たさと炭火の暖かさが心地よい。

「昨日の今頃は普通に走っていたんだよな」そんなことを思いつつ画像で比べてみた。
ここまで積もったら雪ダルマかと思いチャレンジしてみたがパウダースノーまでいかないまでも乾いた雪は玉にならず脆く崩れてしまい断念、これだけ雪があれば大きな雪ダルマを楽しめたはずなだけに残念。
結局、タープ下で大型ブルドーザーがキャンプ場の通路を確保する為の除雪に走り回る姿を眺めつつ、真っ白な一日が過ぎていった。
余談だが、キャンプ場の人から得た情報では積雪は平湯だけのようで、安房トンネル前の交差点から富山方面へ数キロ走ったクマ牧場まで行くと雨になっていて積雪は無いとか。
あぁ、栃尾のACOOPに肉と野菜を買いに行きたい〜

午後3時頃には降雪が止み、夕方5時頃には空の雲も切れ間から青空も見えてきた。
昼過ぎから腕時計の気圧計が上昇を示すグラフを描き続けていたので雪雲は過ぎ去ったと思える。
が、降ってしまった雪がすぐに消える訳もなく、明日の回復した天候でどれだけ溶けてくれるかが焦点だ。
ひらゆの森へ温泉に浸かりに向かうがキャンプ場前の国道158号線は路面も乾いてバイクが走る姿も見え始めた。
歩道は雪が積もって歩ける状態ではないことから車道の端を歩き、その横を除雪のブルドーザーがゆっくりした速度で走り抜けていく。
ふと、平湯スキー場に目を向けると斜面に動く影が見える。(画像右側の赤枠の部分)
デジカメを最大望遠+最大デジタルズームの焦点距離で撮影してみたが、二人の人影がストックを手に斜面を移動しているらしい。
斜面の積雪はボケ気味の画像から察するに膝まであるのではないか?それよりもこの人達は何の目的で斜面を移動しているのか気になったが知る術は無い。

ひらゆの森は普段より空いていた。(あたりまえか)
雲に隠れた穂高の山を見つつ雲が流れていくのを眺めてつつ30分以上かけて湯に浸かる。
湯からあがった後は定番の生ビール&揚げ物で晩飯代わり。
テントに戻って米を炊くなどしてもいいが、そこまで頑張るつもりは毛頭ないので今日はこれで十分。
ひらゆの森を出て、「つるや」で酒とツマミを調達した頃には平湯の街は夕闇に包まれ、雲が消えた夜空には春の星空に似合わぬ満天の星が輝いていた。
星座を少しだけ知っている私が見ても春の星座の形がわからないほどの星の数、北斗七星の尻尾から春の大曲線を辿って何とか理解できた程だった。
手持ちのカメラがフルオートのコンデジなのが悔やまれる瞬間でもあった。

テントに戻った後は、隣のテントの夫婦から飲みのお誘いを受けていたのでお言葉に甘えて大型テントにお邪魔した。
薪ストーブ装備のドーム内は暖かく、京都から来たという夫婦は登山もされていたとのことで色々とお話を伺い、熱い食事や美味しい焼酎を頂いて2時間ほど談笑させて頂いた。
23時になろうかという頃に退場させてもらったが、テントに戻ってタープに吊るした温度計をチェックするとマイナス5度…見事に放射冷却で冷え込んでいた。
足下へハクキンカイロを転がしたシュラフに潜り込むとネットのチェックも早々に深い眠りに落ちた。
コメント
この記事へのコメント
雪!!
この状況で雪見酒とは、クールです。
RZでしたらキャブの張り付きが心配ですね、、というよりも想像できないです。
2013/05/01(水) 22:40:41 | URL | イケピー #-[ 編集]
>イケピーさん
いや、やること無いので雪見酒しか出来ないんですよw
平湯の良いところは歩けば最低限の物資が調達できるので焦る必要が無いという安心感もありますので。
ちなみに、RZだとキャブは最初だけ張り付くと思いますが、エンジンが温まってから数分も放置すれば張り付きも取れますよ。
気温が氷点下5℃とか6℃の時に実証済みです。(冬の筑波方面の早朝ですが)
雪は…さすがに経験ありません…
2013/05/03(金) 00:35:59 | URL | 堀川@Ninja糊 #EpMFb19M[ 編集]
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